ソーシャルブランディング:信頼される対話を実践するための三つのコツ

本連載では、ソーシャルメディアで如何に「親しまれる人になるか」を、儒教の祖でもある孔子の「論語」に基づいて解説します。今回はエンゲージメントを向上させる上で非常に大切な「信頼される対話法」について、参考になる論語を紹介します。

■[季氏第十六の六より] 

孔子曰わく、君子に侍るに三愆有り。言未だ之に及ばずして言う、之を躁と謂う。言之に及びて言わざる、之を隠と謂う。未だ顔色を見ずして言う、之を瞽と謂う。

訳文
 君子に使える時に、犯しがちな過ちが三つある。一つは言うべきで無い時に、余計なことを言うこと、これを”躁”(落ち着きがない)と言う。二つ目は、言うべき時に、必要なことを言わないこと、これを”隠”(隠し事をする)と言う。三つ目は、君子の顔色も見ないで自分勝手に発言をすること、これを”瞽”(盲目)と言う。

■自分を理解して貰いたければ、まず相手の状況を理解する
相手に価値ある発言をしなければならないという気負いから、「どう対話して良いかわからない」という悩みに陥っている人を時折見かけます。ソーシャルメディアでの対話とは、現実社会の対話と何ら換わる事はありません。もし、対話に悩む事があったなら、「あなたが不快に感じる対話、好感を寄せる対話を想像してみると良いでしょう。

好感を寄せる対話をするための、三つのコツが、今回の論語から学べます。

    ・話すタイミングを考える(言うべき時に言い、黙る時はだまる)
    ・正直に話す(隠し事をしない事)
    ・相手を理解すること(自分勝手な発言はしない)

あなたが、もし、誰かに親切にされたら、即座に感謝しましょう。早ければ早い程、相手はあなたに好意を寄せるでしょう。もし、落ち込んでいる人を見かけたら。慰めてあげる事も大切です。しかし、時には、そっとしておいてあげる事も大切です。

あなたが、もし、特定の分野の専門家であり、あなたが答えられない質問を受けたら、正直に「それはわかりません」と答えましょう。正直に謝る事で逆にあなたの信頼感は増すでしょう。

あなたが、もし、誰かと口論になったら、まずは、相手を理解するように努めましょう。多くの場合、怒りの原因は「私を理解してくれていない」と感じていることにあります。相手の怒りを鎮める最も良い方法は、怒りの原因を察知し、誠意を持って謝る事です。相手が何故、怒っているか理解せずに、形だけのお詫びをすれば、相手の怒りは収まるどころか、更に怒りを加速させてしまうことになるでしょう。

ソーシャルメディアのパーソナルブランディングとは、「対話」を通した人間関係の構築が大切であり、現実世界の人間関係で友好な関係を築くのと、何ら違いはありません。地道に「対話」を繰り返すことで、人は徐々にあなたを信頼していきます。そこに近道は無いと私は考えます。

決して楽な事ではありませんが、そうやって培った信頼出来るファンや友人達はねきっとあなたを助けてくれることでしょう。

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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。