今週(9月4日~9月10日)の通信業界トピック

■マーケットシェア
 ・Google Chrome、ブラウザ市場シェアが15.5%へ拡大
  Microsoft Internet Explorer は7月の56%から8月は55.3%へ、Mozilla Firefox は22.8%から22.6%へ、それぞれシェアを落とした。一方、Apple Safari は4.6%を堅持した。

 ・x86サーバ市場、オープンチャネル向け出荷台数でHPが首位

  同市場で2010年にオープンチャネル向けに出荷されたx86サーバの台数は22万9000台で、全出荷台数の4割強を占めた。
  2010年にオープンチャネル向けに出荷されたx86サーバの台数について、IDCがサーバベンダー別に集計した結果、HPがトップとなり40%のシェアを獲得した。2位はNEC、3位はIBM、4位は富士通という順位だった。

 ・米国のスマートフォンシェアは40%に、イノベーター層ほどAndroidを選択

  スマートフォンにおけるOS別のシェアは、Androidが40%、iOSが28%、RIM BlackBerryが19%、Windows Mobileが7%、Windows Phone 7が1%、その他が5%。
  ユーザーの約10%を占めるイノベーター層では、新しいスマートフォンの購入候補として40%がAndroidを選択しており、iOSは32%だった。それがアーリーアダプター層、アーリーマジョリティー層、レイトマジョリティー層、レイトアダプター層へ向かうに従い、Androidを選択する割合が下がっていく傾向がみられた。

 ・モバイルの位置対応ソーシャルサービスの利用者は合衆国の携帯ユーザの4人に1人–Pewの調査より

  合衆国の携帯電話所有者の28%(成人人口の23%)が、自分の現在位置に基づいて方角やリコメンデーションを知るために電話機を使っている。FoursquareやGowallaのようなアプリケーションを使って位置へのチェックインを行っている者は、携帯所有者のわずか5%である。

インターネットユーザの9%(成人人口の7%)が、自分の位置情報をTwitterやFacebook、LinkedInなどで共有している。また、このようなアクティビティを1回以上、コンピュータや携帯電話でしたことのある者は、合衆国の成人人口の28%である。

 ・活発化するLTE市場、基地局数は2015年までに150万台到達へ

  In-Statのリポートでは、2012年におけるLTEルータ/ゲートウェイメーカーのトップ5として、Alcatel-Lucent、Cisco Systems、Ericsson、Huawei Technologies、Nokia Siemens Networksを挙げている。また、LTEの無線アクセスネットワーク(RAN)の市場規模は、2011年から2015年にかけて年平均成長率41%で伸びる見込みだという。

 ・Wi-Fiサービス市場、スマホ普及により5年間で5倍増……シェアトップはSBM

  2010年度末(2011年3月末)契約数は244万件、うち有料サービスは116万件であった。
  2011年3月末時点の公衆無線LANサービス契約総数は244万件で、iPhoneやiPad向けのWi-Fiサービスメニューが豊富なソフトバンクモバイルが68万件(シェア27.9%)とトップシェアを確保している。続いてNTTドコモが29万件(11.9%)で2位、ワイヤレスゲートが27万件(11.1%)で3位となった。スマートフォンの投入で出遅れたKDDIは20万件(8.2%)の4位とのこと。

 ・スマートフォンアプリ市場と利用実態(2011年9月)

  無料アプリの総ダウンロード数は2億5,886万回、有料アプリの総ダウンロード数は4,316万回で合わせて3億202万回となった。
  セキュリティに対する心配や不安について質問した結果、「セキュリティの不安や心配がある」1,076人(53.8%)、「セキュリティの不安や心配がない」355人(17.8%)となった。つまり、過半数のスマートフォン利用者がセキュリティに対する不安や心配を持っているが、セキュリティアプリを利用しているユーザーは3割程度に留まっていることが判明した。

■モバイル
 ・米司法省がAT&Tに反トラスト訴訟を提起、T-Mobile買収の差し止めを要求へ

  AT&TはT-Mobile USAを390億米ドルで買収すると発表しているが、司法省はこの買収を阻止したい考えだ。
  司法省によると、現在米国で使用されている無線通信機器は3億台に上るが、AT&T、T-Mobile、Sprint、Verizonの大手4社がその90%以上にサービスを提供しているという。買収が成立してAT&TとT-Mobileの2社が統合されれば、4社の中でも特に積極的に安値を設定してきたT-mobileがその名を消すことになる。

 ・AT&TのT-Mobile買収、競合のSprintも独禁法で提訴

 米Sprint Nextelは9月6日(現地時間)、米大手通信キャリアのAT&Tによる同業のT-Mobile USAの買収は独禁法に違反するとし、AT&T Mobility、T-Mobile、T-Mobileの親会社であるドイツのDeutsche Telekomを米コロンビア地区連邦地裁に提訴したと発表した。1日には米司法省もこれら3社を同地裁に提訴している。

 ・総務省、700/900MHz帯の参入希望調査の結果を公表……携帯4社の希望内容が判明

  イー・アクセスは「900MHz帯において15MHz幅×2、及び700MHz帯において10MHz幅×2または15MHz幅×2」、ドコモ、KDDIは「900MHz帯または700MHz帯において15MHz幅×2」、ソフトバンクは「900MHz帯において15MHz幅×2」となっている。以降の計画について、導入システムは、各社ともLTE(Long Term Evolution)を想定し、イー・アクセスは「900MHz帯:平成24年にLTEを導入、700MHz帯:平成26年以降LTEを導入」、ドコモ、KDDIは「認定後早期にLTEを導入」、ソフトバンクは「平成27年にLTEを導入(当初はHSPA+を先行導入)」となっている。

 ・Xiに新料金プラン 既存の料金プランも改定――7Gバイト以上で通信制限、追加料金で解除

  定額型と2段階定額型のいずれも、月間の累計データ通信量が7Gバイトを超えると自動的に送受信速度が128Kbpsに絞られるが、追加料金を払わなくても、月末まで継続して利用可能。追加で2625円を支払うと、2Gバイト分の通信量が追加される仕組みだ。なお翌月1日には通信速度制限が解除される。

 ・ドコモ、タブレット向けアプリ/動画配信サービスを強化

 ・KDDI、一部地点で周波数再編を前倒し
 
 ・米イリジウム、衛星ネットワークを利用したWi-Fi接続環境を提供へ

 小型軽量のWi-Fiホットスポット機器「Iridium AxcessPoint」を衛星携帯電話「Iridium Extreme」あるいは「Iridium 9555」につなぐことで、スマートフォンやタブレット端末からWi-Fi経由でインターネットにアクセスできる。Iridium AxcessPointは2011年第4四半期に200ドル未満で発売する予定。

 ・NFCを利用するモバイルマーケティング企業3社がグローバルな連盟を結成

  このNFC World Allianceと称する連盟を構成する三社は、地球上の三つの地域を代表している: Blue Bite (アメリカ地区)、Proxama (EMEA, 欧州・中東・アフリカ圏)、そしてTapit (アジア太平洋)。

“NFCは、携帯電話の標準機能になりつつある”、ProxamaのCEO Neil Garnerがこう付け加える。”とくに、タグを読む機能としてね”。タグを読むとは、消費者がNFC対応のポスターやステッカーなどから情報を読んで、何らかのアクションを行うことだ。その機能は今のバーコードスキャナーにも似ていて、NFC携帯のユーザも、たとえばアプリを立ち上げたり、Webサイトを訪れたりできる。しかしNFCにはほかのアクション、たとえば、Facebook上で企業や製品をLike(いいね!)したり、Twitterのアカウントをフォローしたり、あるいはBluetoothを利用して小売店の特売品を買ったりもできる。

 ・百度(バイドゥ)、独自のモバイルOS戦略を展開中

  中国最大の検索エンジン企業Baidu(百度)が、開発者向けの新しいツール群をリリースした。アナリストらは、同社が米国Googleの「Android」をベースとする新たなモバイル用OSを作ろうとしているのではないかと分析している。

 ・Dell、中国サーチエンジンの巨人Baiduとタブレットで提携

  中国市場で急増するローエンドデバイスが対象ではなく、Dellを前面に立てることでミッドレンジおよびハイレンジのタブレットとスマートフォンをターゲットにしていくだろうとしている。

 ・Google、次期バージョンの Android OS を10月または11月にリリース

  Google 会長の Eric Schmidt 氏は、Android の次期バージョンを10月が11月にリリースすると語った。
  Google 社内で「Ice Cream Sandwich」と呼ばれる Android OS 新バージョンの目的には、これまで携帯電話用とタブレット端末用に分かれていたプラットフォームを1つにまとめることがあげられている。これにより、Android OS のアプリ開発者は、同一の開発環境でスマートフォンとタブレット端末の両方で動作するアプリを開発できるようになる。

 ・スマホが好調なサムスン、その影で見え隠れしはじめた苦悩

  FOSS PatentsのFlorian Mueller氏によると、AppleとSamsungの特許バトルは世界全体で合計19件にものぼるという。この2社が法廷で対立する9ヵ国のうち、オランダとドイツではAppleの主張を幾分認める初期判定が下った(オランダは「GALAXY S II」などのスマートフォン、ドイツは「GALAXY Tab 10.1」などタブレットに対し、仮の販売差し止め令が出ている)。

 ・サムスン「マルチ・プラットフォーム戦略」変化の予兆 – Asymco 

 ・インテルはMeeGoに「全面的にコミットしている」――同社幹部

  「Intelは、自社のプロセッサが、モバイルやクラウド・コンピューティングのような急成長中の市場で広く採用されるためには、ソフトウェア分野で重要なプレーヤーになる必要があることを理解している。(中略)われわれは、プロセッサに対する需要を支えるものとしてのソフトウェアの大きな重要性を認識している」

 ・Apple、日本でもSamsung提訴 Galaxyの販売差し止め求め

  世界規模の特許戦争でAppleは、Glaxyシリーズのスマートフォンおよびタブレットは、iPhoneとiPadの“猿まね的な”模倣だと主張し、Samsungを米国、オーストラリア、韓国、欧州で提訴した。
  調査会社Strategy Analyticsのデータによると、日本での1~3月の販売台数で、SamsungのGalaxy SがAppleのiPhoneを上回ったという。

 ・スマホを安全に業務利用するためのガイドライン、JSSECがβ版を公開し意見を募集

 ・企業で使うスマートフォンの運用管理を代行――KDDI、業務支援ソリューションを提供

 ・「電気通信事業分野における競争状況の評価2010」の公表

 ・V-Highマルチメディア放送を行う移動受信用地上基幹放送の業務の認定申請受付結果

■プロダクト
 ・発展を続けるモバイル・ネットワーク向けにバイトモバイルが業界初の適応型トラフィック管理システムを発表 

 ・「Cisco Catalyst 6500」に2Tbpsの新エンジン、80Gbps/スロットを実現

  今回の刷新では、ハードウェアプラットフォームによるIPv4/IPv6のシームレスな運用、ネットワーク仮想化のための新機能、レイヤ4~7まえを統合した包括的なサービスモジュール、アプリケーションパフォーマンスのモニタリングを実現するために全面改良されたNetFlowなど、多くの新機能を搭載。Cisco IOSソフトにも200以上の新技術が実装された。

 その中でも特徴となるのが、2Tbpsの性能を持つ「Supervisor Engine 2T」を導入した点。これにより、バックプレーン容量は720Gbpsから2Tbpsと3倍に向上している。また、次世代サービスモジュールにより、ネットワーク接続可能なデバイス数・ユーザー数も4倍となり、1台のCatalyst 6500で最大1万台のモバイルデバイスをサポートできるようになったという。

 ・HP、OpenStackベースのクラウドサービスを発表

  HP Cloud Computeは、米Amazon.comのEC2のような、オンデマンドでインスタンスを配置できるクラウドサーバサービス。HP Cloud Object StorageはAmazon.comのS3に似たクラウドストレージサービスだ。これらはHP Cloud Servicesの最初の製品で、同社は今後、ラインアップを拡充していくとしている。



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    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。