ソーシャルメディアで共感を呼ぶために心がけること

ソーシャルメディアを活用したパーソナルブランディングに関する書籍ソーシャルメディア実践の書を書き上げて、ある事に気づきました。私の書いた書籍の内容は「愛される人になる」事が、ソーシャルメディア時代に必要なブランディングであり、「善行により、徳を積む事」が、ソーシャルメディアで成功する近道だと説きました。これは、孔子を始祖とする「儒教」から学べる事が多くある事に気づきました。

■孔子に学ぶ「徳治主義」
「徳によって、世を治める事」を説いた、孔子の「論語」には、ソーシャルメディア時代のパーソナルブランディングを成功させるための大切な要素がたくさん散りばめられています。本連載を通して、ソーシャルメディア時代に本質的な「共感」を得るために大切なヒントがたくさん詰まっている論語を紹介致します。

■[述而第7-6より] 物事の本質は仁徳に有り
「子曰く、道に志し、徳に依り、仁に依り、芸に遊ぶ」

 孔子は人が人として、良い道に人生を過ごすために大切な四つの要素として、以下の四つを挙げています。

 道に志し
  人の道を歩むにあたって、道を外さない、やりたいこと、やるべきことがある人生を過ごしなさい。

 徳に依り
  知識だけでなく、それを実践することで徳を積みなさい。

 仁に依り
  利己的な考えを控え、他者を思いやる慈愛の心を持ちなさい。

 芸に遊ぶ
  六芸を身につけなさい。
  六芸とは、当時の教養にあたる物で、以下の六つをさします。流石に現在の教育には弓術や馬車を与える技術は不要ですが、その教える所は、心身ともに鍛え、礼節を重んじ、数学、文学に通じ、音楽を通して感性を育みなさいという事になります。

   〔古代中国の六芸〕
   礼 – 礼節(道徳教育)
   楽 – 音楽
   射 – 弓術(心身共に鍛えた)
   御 – 馬車を操る技術
   書 – 文学
   数 – 数学

■心がこもらない知識や発言には何の価値も無い
 孔子は人が生きる上で、教養を身につける事はとても大切だと説きます。しかし、単なる教養だけでは意味が無く、他者を思いやる気持ち(仁)、徳を積み、それを世の中に中に役立つ事に活かす志(道)が無くては、本当の意味での価値は無く、道・徳・仁が備わっていない人の言葉から発せられる知識や発言では、多くの人に本当の意味で伝わる事は無いと説きます。

 ソーシャルメディアでは「共感」が大切だと言われます。しかし、「共感」だけを狙ったあざといキャッチコピーは、見る人にすぐにさとられ、伝わらないのでは無いかと思います。伝えたい時だけ、良い人のように振舞うのではなく、日々の言動において、道・徳・仁を意識して発言する事が、「共感」を呼ぶために必要な事なのでは無いでしょうか。



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プロフィール

大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。