2つの意味を持つモバイルインターネット

これからインターネットがPCからモバイルへシフトして行くことを疑う者は少ない。
しかし、その意味には2つの意味があることを知っている者は少ない。

1つは、皆さんもご存知の通り、PCで慣れしたんだ人々がモバイルにシフトしていくというものだ。
もう、1つは、「インターネット」という言葉すら知らない人達が、モバイルによって初めて「インターネット」という物を知る人達だ。

そんな人間は僅かだと思われるかもしれない。しかし、世界でインターネットを利用しているのは、70億の人口のうち20億人が利用しているにすぎない。インターネットを利用していない人々の方が圧倒的に多い。

ここに興味深いデータがある。ソフトバンクとインドのBhartiによる合弁会社Bharti Softbank Holdingsの発表したインフォグラフィックだ。

 引用:http://bsb.in/infograph-2/internet-landscape-in-india-2012/

これによると、莫大な人口を抱えるインドでインターネットを利用しているのは僅か1億1千2百万。未利用者が11億人も存在する。しかも、そのうち9億人は「インターネット」が何であるかすら知らないのだ。

■自然と共に生きる人々
インド北東部、チェラプンジ熱帯雨林地域(The Cherrapunji rainforest region)存在する神秘的な橋を紹介しよう。この橋は500年以上に渡って成長し続けるインドゴムの木の根で出来た橋だ。この様な土地で住む人々にとってインターネットとはまさに未来の技術だろう。

 引用:http://buzzaurus.com/?p=6862

■想像を絶する科学との出会い
彼等がモバイルに触れ、インターネットに触れる時、文字通り、生まれて初めての体験を経験するだろう。画面の中で人々が動き、遠く離れた世界の裏側の人達と会話する。現在の私達にとって当たり前の経験を彼等は初めて体験する。

新興国にビジネスチャンスを求める人達は多い。しかし、彼等の大半は「インターネットなんて知らない」という事実を理解しておく必要があるだろう。そして、この純真で無垢な人々と共に、先進国の人間に出来なかった、自然とITの調和を目指すべきでは無いだろうか。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。