「ソーシャルゲームバブル崩壊」混乱するソーシャルゲーム市場

5月5日に読売新聞が「コンプガチャは違法懸賞、消費者庁が中止要請へ」と題した記事を報道し、GW明けの5月7日、「ソーシャルバブル崩壊」そんなセンセーショナルな記事が市場を駆け抜け、ソーシャルゲーム関連株が大幅に下落している。

中でもプラットフォームを運営するDeNA、Greeはストップ安となっており、明日以降、下落に歯止めがかかるか予測出来ない状態となっている。

そんな中、ケータイWatchから今回の騒動のきっかけである、「消費者庁」の見解を否定する記事が投稿された。消費者庁が報道否定――SNSのコンプガチャ問題

■ケータイWatchの記事は4月24日の記者会見の内容
該当記事にはこのように記載がある。ポイントはこの記事の内容が4月24日時点のものを前提にしている点だ。

消費者庁において景品表示法など、法律関連を管轄する表示対策課では、今回の報道について否定的なコメントをしている。担当者によると、4月24日に行われた、福嶋浩彦消費者庁長官の定例会見において、読売新聞側からソーシャルゲームに関する消費者庁側の見解を求められたという。会見の問答は、同庁のWebサイトに会見要旨として掲載されている。

非常にタイミングの悪い時期に掲載される形となった本記事だが、恐らくはGW前に入稿、営業開始の今日に掲載という運びになったのでは無いかと考えられる。

それに対して、ブルームバーグ社の記事ではこのように記載されている。

5日付の読売新聞朝刊は、特定のカードをそろえると希少アイテムを入手可能な「コンプリート(コンプ)ガチャ」という仕組みが、景表法が禁じる「カード合わせ」の手法に該当すると消費者庁が判断し、近くゲーム会社に中止を要請する、と報じた。DeNA広報担当の秋山知之氏、グリー広報の入山真一氏は、報道へのコメントを避けた。
同庁表示対策課の片桐一幸課長はブルームバーグ・ニュースの電話取材に「コンプガチャは景表法違反の方向で検討している。近く見解を公表する」と述べた。コンプガチャ中止の要請先は未定としている。

ケータイWatchの記事は4月24日時点の情報、読売新聞社が何時時点の情報を基にしているのかは正確には明記されていないが、その情報を知った上でインタビューを行ったブルームバーグの記事では、少なくとも5月5日以降に消費者庁に確認したことがうかがえる。

■ケータイWatchは記事の訂正、または注釈を行う必要があるのではないか
恐らく上記の通りなら、ケータイWatchは4月24日時点の状況を伝えたに過ぎず、その時点では誤りでは無かったのであろう。しかし、5月7日時点で株価が大幅に下落している状態で今回の記事が掲載され、「今」消費者庁が見解を否定したと受け取られる可能性が大いにある。当然その報道を信じた人の中には株価上昇を期待して購入する人も出てくるかもしれない。

せめて記事に冒頭にでも、5月7日時点の見解を注釈として明記しておくべきでは無いだろうか。

いずれにせよ、株式市場は大きく混乱している状況であり、情報の胴元でもある消費者庁が市場の混乱を抑えるためにも、正式なコメントを発表することが期待される。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。