電子書籍本命の登場 -Kindle Paperwhite First Impression-

本日、ようやく日本に上陸したKindle ペーパホワイトが届いた。12月発送となっていたので嬉しいサプライズだった。私にとってKindleはKindle3に続いて二台目となる。特にKindle3に不満は無かったのだが購入の決め手になったのは、フロントライトの搭載。私の部屋はベッドにライトが無いので電気を消してからスマートフォンを見ることはあったが、Kindle3にはライトがついて無かったので電気を消した部屋で読書をすることが出来なかった。ペーパホワイトはフロントライトが搭載されたことで、暗い部屋でも読書が出来るという所が購入のポイントだった。

今回日本で発売開始となったKindleには動画や音楽が楽しめるKindle Fireと、電子書籍専用端末のKindleペーパホワイト Wifi版3G版が用意されている。なお3G版はドコモの回線を利用しているが通信費は無料となっており特別な契約も必要無い。

手元に届いたペーパホワイトを箱から取り出すとバッテリーが半分程充電されていたので電源を投入すればすぐに使える状態になっていた。私のモデルはWiFiモデルだったのでWiFiの設定と、アマゾンアカウントの登録を行えば特に問題も起きることなくキンドルストアで書籍を購入出来る状態になった。

キンドルストアの書籍も充実している。小説だけでも日本語の小説が1万7千354点有り現在上映中の「のぼうの城」や「悪の教典」も購入出来る。今話題の「ワークシフト」や先日発売されたばかりのクリス・アンダーソンの最新作「MAKERS」も購入可能になっており、青空文庫や数十年前に発売された旧作で点数を稼いでいるというわけでは無いようだ。私も早速ご祝儀とばかりにMAKERSを購入したが買ってすぐに読めるようになるこの体験は、今まで本を買いにいく、本が届くのを待つというが当たり前だった状況から考えると、感動すら覚える。

■iPad2、Kindle3との比較
 ◆サイズの比較
 手元にあったiPad2とKindle3、ペーパホワイトを重ねて比較してみた。ペーパホワイトが一番小さく、質感はKindle3よりも高級感を感じる。重さもペーパホワイトが一番軽い。ペーパホワイトのサイズはスーツのサイドポケットや内ポケットにも何とか入るのでわざわざ鞄から取り出す必要が無い。電車の乗り換えや待ち時間のちょっとした時間に鞄から出し入れするのは意外と面倒だったが、会社や自宅では鞄に入れておいて通勤途中はスーツのポケットにしまうといったことが可能だ。

 Kindle3とペーパホワイトを並べてみた。キーボードが無い分ペーパホワイトが小さくなっているが液晶のサイズはペーパホワイトの方が大きくなっており解像度もKindle3が167ppi、ペーパホワイトが212ppiと若干高解像度になっている。
 

 ◆書籍の起動時間、ページめくりの速度
 Kindle3の時は書籍を選択してから表示されるまでに数秒かかり、ちょっと遅いと感じる時が、あったがペーパホワイトでは気にならない速度になっている。またページめくりの速度も向上している。
 ※但し、ページめくりの速度についてはeLinkの特性や小説等を読んでいる時には読書速度を考えればそれほど気になるレベルでは無かった。

 ◆自炊漫画の解像度
 漫画を自炊したPDFをKindle3とペーパホワイトで比較してみた。

 そもそもの自炊した状態で文字が潰れていたのと、私の接写撮影が未熟であるため両方ボヤケているように見えるが、左側のKindle3では画数の多い文字が殆ど黒塗りになってしまっているのに対して、ペーポホワイトは白地も目視出来る。気安め程度であるがKindle3と比較すれば自炊した漫画も多少は読みやすくなっている。

 ◆操作性
 タッチ操作が可能になったことで直感的な操作をすることが出来るようになった。しかし、操作性についてはKindle3の方が上だったように思う。タッチパネルの反応が若干遅いことと、Kindle3のハードボタンが読書専用機としては使い易かったと私は感じた。但しこれは慣れもあるかもしれないし、前モデルを使ってなかった人にとっては特に違和感を感じるレベルでは無いだろう。

 ◆ウェブサーフィン
 Kindle3のウェブサーフィンは貧弱でウェブに接続出来るというレベルの物だった。ペーパホワイトはeLinkの表示速度が改善されていることもあり、動的ページを閲覧するには不向きだが静的ページを見るレベルならそこそこ使えるという印象を受けた。勿論スマートフォンの代わりというレベルでは使えないが、gmailの閲覧程度なら問題なく閲覧出来る。
 
 ペーポホワイトの3G版は通信料無料であるため、スマートフォンのバッテリーが切れてしまった時などにメールやFacebookのメッセージを確認しないといけなくなった時などには便利かもしれない。

 ◆辞書
 タッチになったことと日本語対応になったことで特定の単語を長押しするとKindleに内蔵されたデジタル大辞泉で辞書を調べられるようになっている。英語をタッチすればプログレッシプ英和中辞典が利用される。英語の多読などでKindleを利用する人には嬉しい機能だろう。

■こんな人にKindleはお勧め
  1) Kindle Storeで販売されている本を読みたい
     紙の本より何割かは安く買える。しかも、欲しいと思った瞬間に、手元に届くのはちょっとしたカルチャーショックを感じるだろう。

  2) 小説のようなじっくり読む、本を読むのが好き
     長時間読んでても目が疲れない。軽くてバッテリーも一ヶ月程度は持つのでど安心してどこにでも持っていける。この用途の人にとっては、まさに最適なデバイス。

  3) 安くて実用的なドキュメントビューアを探していた
     私はこれに該当する。少し見づらい部分はあるが、充電を気にせず、重さも気にせず、どこでもPDFを閲覧出来るのは便利だ。iPadと異なりKindleはPCにUSBと接続すればUSBドライブとして機能するのでそこにPDFをドラッグ&ドロップすれば特別な操作無しにPDFを閲覧出来る。この機能のためだけに三万円は出せ無いが、八千円なら十分満足の行く製品だ。

  4) 英語の勉強がしたい
     英和辞典が無料でついてくるので英語の小説等を辞書を調べながら読むことが出来る。

 2007年に発売された第一世代から五年。端末、品揃え、クラウドサービスとの連携と既に成熟の域に到達したKindleの上陸。「電子書籍の本命」であることに間違いは無いだろう。

★当サイトのKindle Paperwhite特集 自炊本や裏技等★
 ・Kindle Paperwhite User Guide



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。