不発に終わったドコモの冬モデル

TCAは12月7日、携帯電話事業者別契約数を発表した。
純増数はソフトバンクが30万1900、次いでauが22万8800、ドコモのみ純増数より純減が上回り-4万800となっている。

三社合計では48万9900の増加、携帯電話総数は1億2837万8200件(前月比0.4%増)となった。

MNP利用実績では、KDDIが16万5100でトップ。ソフトバンクモバイルが4万7900、ドコモが-21万2100となり、ドコモは純増、MNP共に純減となり厳しい結果となった。

■ドコモにとっては厳しい結果となった冬モデル商戦

 11月は各社共に新モデルを発売し下期を占う上で重要な月だった。そういった意味で9月にiPhone5が発売され、ドコモが新モデルでどこまで巻き返せるかが注目されたが、結果は惨敗に終わった。

 実際にTCAの発表する携帯電話契約数内訳を見ても、ドコモは通信モジュールのみ純増53,000となっているが、プリペイドは-9,700、携帯IP接続サービスも-222,500となっておりコンシューマ市場ではドコモが狩場になっていることがうかがえる。

 新モデルのスタートダッシュに失敗したドコモは、春モデルの発売までこの布陣で戦うことになるが、今後は基本料金を最大2年間割り引く「Xiスマホ割」や、家族単位の割引施策といった「価格戦」で巻き返しを図っていくという。

■10月のドコモを救ったのはKindle Paperwhiteだったのか?

 ドコモの携帯電話純増数は10月、11月と関東を除く全ての地域で純減となっていた。10月のドコモは携帯電話だけを見れば「純減」であったが、通信モジュールが12万8100件増加しており、二位のソフトバンクモバイルの二倍の増加数となっていた。

 恐らくはKindle Paperwhite 3G版がドコモの通信モジュールにカウントされており、10月はKindle 3G特需で「純減」になるのをまぬがれたと推測される。

■ドコモが如何に巻き返すかが焦点

 今年一年を通じて純増数トップがソフトバンクモバイル、MNPトップがauというのが固定的になってきた。今後はドコモがどのように巻き返してくるのか?体力のあるドコモが価格戦に挑んで来るようであれば、トラフィック増加で設備投資に悩まされる他二社にとってはもっとも戦いづらい相手となりそうだ。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。