Twitterブームの次はFacebookブーム?Facebookを単なるTwitterの代替手段と思っていませんか?そもそも何故「ブーム」にしたがるの?

昨日はどうやら、Facebookブームだったようですね。今までも何度かあったように思いますが、昨日は何名かのアルファブロガーの方がFacebookを褒めた事もあって、ここ最近の中では大きな波だったんでは無いでしょうか。来年1月に映画が公開される事もあり、そこでメディアの注目を集める事を予想した人達が、急遽Facebookに参戦という思惑もあるのかもしれませんね。

実は、私も初めての試みとして来年1月を目処にFacebook、Twitter、ブログ等、ソーシャルメディア全般を扱った「ソーシャルメディア時代のパーソナブランディング」という電子書籍を個人で出したいと考えています。章単位を一章300円で販売する等、新しい試みをしたくて自分で挑戦してみようと思いました。

すいません、話がそれてしまいました。ので本題に戻ります。

Facebookを単なる集客媒体やポータルサイトの代替案と考えれば成果は薄くなる

ネット上の声を見ていると「Twitterは終わった」「次はFaceboook」「企業の広告はTwitterでもHPでもなく、これからはFBのファンページ」という声を良く目にするようになりました。

しかし、これらの声の大半は、Facebookを単なる告知媒体と考えている人の意見では無いでしょうか?恐らく、そういった方々にとっては、Twitterも単なる告知手段でしかなく、トレンドが移れば未練は無いということなのかもしれません。しかし、本当に単なる告知媒体と、考えているならば、Facebookに場所を変えても、今まで以上の大きな成果は望めないのでは無いかと思います。

なぜなら、単なる告知媒体であれば、オンライン広告市場の小さなシェアをTwitter、Facebook、ネット広告で取り合っているにすぎません。トレンドの変化だけの違いであって、全体のパイは広がらないからです。

では、FacebookをTwitter以上に成功させるためには、どうすれば良いか?私はこう考えます。
Facebookで大きく成功する企業は、Facebookを単なる告知媒体では無く、違った視点で考える事ができる企業が大きく成功を収めるでしょう。

Facebookはコミュニケーションプラットフォーム

私が誰かに「Facebookって何?」と聞かれたら「SNS」とは答えません。コミュニケーションプラットフォームだと応えます。
Facebookにはありとあらゆるコミュニケーションが提供されています。簡単に思いつくだけでも、これだけあります。
 ・メール(メッセージ)
 ・掲示板
 ・音楽、写真、動画といったマルチメディアコンテンツの登録/共有
 ・1対1チャット、複数人チャット
 ・イベント作成機能
 ・コンテンツシェア機能
 ・ゲーム

実現されていないのは、音声によるコミュニケーション位では無いでしょうか。(恐らくこれは、時間の問題で解決します)
ゲームも立派なコミュニケーションです。

こういったコミュニケーションツールを内輪だけに使ったり、Facebook外の人にも公開する事も可能です。(一部できない物もありますが)
SNSという言葉が喚起させる閉鎖的な物とは、どことなく違う物を感じるので、私はコミュニケーションプラットフォームという言葉がしっくりくると感じています。

このような多様なコミュニケーションの方法がある中で、Facebookのファンページを、つまらない企業サイトの「コピー」にする意味がどこにあるのでしょうか?

「ファン」同士が交流する場を提供し、その「場」を成長させる事が出来る企業が成功する

Facebookのファンページは、単なる商品の宣伝をする事も勿論可能です。しかし、それ以上にファンとの「関係」を強化する事に努めるべきでしょう。

ファンとの関係を強化する事は、勿論Twitterでも可能です。ユーザが困っている時に「何かお困りですか?」と声をかけるだけで、きっと、ユーザは喜んでくれるでしょう。
しかし、Twitterでのこういったファンとの交流は「1ファンと1企業」の関係にしか成り得えません。無いよりあった方が勿論良いですが、こういった「弱い絆」は、もろく維持するのが難しい。ちょっとした事で繋がりが切れてしまいかねません。この繋がりを持続しようとすれば、ファンの数が多くなるにつれて、それにかかるサポートコストがどんどん大きくなっていくでしょう。ファンの数に比例してサポートコストが増加するという事態に発展するでしょう。

しかし、Facebookなら、この「1ファンと1企業」の関係を「ファンとファン」の交流を拡げる事で、企業の介在が無くても、「ファンで居たい」という気持ちを維持する事が可能になるでしょう。「1ファンと1企業」から「ファンとファンがその企業を盛り上げる」「場」を提供し、その「場」を維持する事で、ファンを維持する労力が大幅に圧縮する事が可能になるでしょう。

Twitter、Facebookはお互いを補完する関係

私自身、TwitterとFacebookのファンページ両方を利用していますが、そこで感じる事は、どちらが良い、悪いではなく、お互いが補完しあう関係であり、相互作用させる事によって、より効果的に機能するという事です。

Twitterには膨大な人に伝播する力があり、これはFacebookの比ではありません。トラフィックを呼び込むには最適なメディアでしょう。しかし、その反面、緩い繋がりは築く事が出来ても、Twitterのつぶやきだけを見ていても、心酔するというような状況になる事はなかなか無いのでは無いでしょうか。

緩いつながりを「ファン」に変えるためには、「コンテンツ」が必要です。そのコンテンツはブログかもしれないし、商品かもしれない。そういったコンテンツを知ってもらう場がFacebookのファンページや、ウェブサイトです。更にFacebookはこの「ファン」と「ファン」を交流する仕組みが長けています。

このように、Twitterで呼び込んで、Facebookでファンをしっかり繋ぎ止める。こういった相互補完を考える事がこれからのソーシャルメディア時代において大切な考えでは無いかと私は考えます。

なぜ、「ブーム」にしたがるんだろう?

正直な所、私自身今日のエントリーが上手く書けているか?そもそも、何を書きたかったんだろうと少し困惑してたりもします。そんな状態でも「何かを言いたい」と感じたのは、「Twitterは終わった」「次はFacebook」という論調を見ていて、「なんで皆単なるブームで終わらせようとするんだろう」という悲しい気持ちになったからです。

私は、ソーシャルメディアの可能性に期待しています。それは、ソーシャルメディアを利用して大金持ちになりたいという事ではありません。名も無い一般人でも、大企業や、著名人と同じ土俵で、自分の伝えたい何かを発言する事が出来る。そして、それは時には大勢の小さな「声」が繋がって、数万人に届く時がある。その力に未来を感じるからです。

私が今年の四月に「奇妙な国日本で、これから社会人になる人達へ」というエントリーを書いた時、本当にたくさんの人達が、このエントリーを呟いてくれました。三日間位でしょうか?僕に対する「感動しました」というメンションは止まる事がありませんでした。名も無い人間の書いたエントリーが人づてに数万人に届く。本当に奇跡だと感じたし、多くの人が共感してくれた事が本当に嬉しかった。

あの感動はソーシャルメディアの力が無かったら実現しなかったと信じています。誰が好き好んで、googlに「奇妙な国日本で、これから社会人になる人達へ」なんていう単語を検索しようと思うでしょう?検索エンジンしか無い時代なら、恐らくあのエントリーは数人程度にしか読まれ無かったでしょう。

「無名の人間の「声」を数万人に届ける事が出来る。そのチャンスは平等に与えられている」。世の中には普通にサラリーマンをしていても、才能豊かな人はたくさん存在します。僕は、そんな人が会社で働きながらも、「ファン」を作れるような環境を作りたいと思い描いています。誰でも一度はバンドで成功したいとか、小説家になりたい、映画監督になりたいといった「夢」を見た事があるでしょう。

しかし、大人になるにつれ、「夢」は「夢」だと諦めて「大人」になる道を選びます。その「夢」を諦めた理由の中の一つに「俺みたいな、名もない人間の作品なんて誰も見てくれない」という想いがあった人は多いのでは無いでしょうか?

ソーシャルメディアが無かった時代には、サラリーマンを続けながらそんな「夢」を見続ける事は「馬鹿だ」と言われたかもしれません。ましてや、ファンを作るなんていう事は、本当に夢でしかなったでしょう。しかし、人と人とが繋がれる時代になった「今」なら、あなたの素晴らしさを「万人に届ける」事は夢では無くなったんです。昼はコツコツとサラリーマンを続けつつ、夜や週末にコツコツと作品を作り、それを世に発表する。その作品が素晴らしければ、誰にでも平等に「万人に知って貰えるチャンスが与えられる」

会社員でありながら、夢を諦めずに「ファン」と成長していくような事が出来たなら、どれだけ充実した生活が送れるでしょう。

そんな、大きな可能性を秘めたソーシャルメディアをなぜ「ブーム」で片付けようとするのでしょう?次から次へと新サービスを渡り歩いて、次に流行りそうな物が見つかると、古いサービスを「あれにはもう用終わった」という一言で片付ける。僕には、その光景が「食料を探し回って、通り過ぎた後には草一本残らないイナゴの大群」のように見えます。

ソーシャルメディアをマーケティングに使う、出会い系に使う、単なる連絡手段に使う、何でも良いと思う。ただ、「ブーム」で終わらすのだけは余りにも悲しい事だと思います。どうか、ブームでは無く、日常的に浸透するように「育てて」欲しいと心から思います。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。