何故GoogleはFacebookに敗れたか?

今日は少しだけ、いつもと違ったティストで、ちょっと過激な話をしてみたいと思います。「Googleが衰退する日」です。そう、FacebookにGoogleが負ける時が来たら?という仮定の話です。

現時点では、googleはインターネットの覇者と言って良いでしょう。しかし、今から五年後、インターネットの覇者はGoogleでしょうか?いや、そもそもインターネット自体が大きく意味を変えているかもしれません。

インターネットには様々な情報が集まっています。しかし、その中身は一部の人には意味のある物ですが、多くの人にとっては価値の無い情報が大半を占めています。例えばインターネットを飛び交うメールの大半はスパム業者のメールで占められています。ウェブ2.0で大流行したブログには、毎日、多くの人々の私的な記録が綴られているにすぎません。ニュースサイトに行けば見たくもないCMを強制的に見せられて、企業ウェブサイトを訪れればIR向けの情報は充実していますが、肝心な顧客視点で知りたい情報は掲載されていません。

日々大量に追加されるこれらのコンテンツから、価値ある情報を見つけ出すのは大変です。この大量の情報の中から、あなたにとって価値ある物を探し出すために、Googleは世界一の検索技術であなたの宝探しに力を貸しています。その宝探しをする時に「ほんのちょつと」広告を表示する事で、莫大な利益を挙げています。

しかし、Googleの宝探しのお手伝いは「ここら辺に、良さそうな宝物があるよ」という広大な地図を手渡ししてくれるにすぎません。最近の増えすぎた情報に対して、Googleの手渡してくれる宝の地図では「中々お宝に辿り着けない」という状況に陥ってきているのでは無いでしょうか。その度にあなたは、Googleに違うキーワードで訪ねて、前回とは違う宝の地図を貰い、またそこから、お宝を探しにさまよう事になるのです。

Googleから手渡された広大な地図を何度も受け取って、お宝に辿り着けなかった時、あなたは、こう思うでしょう。「お宝だけ見たいのに」と。

価値ある情報は全てFacebookに取り込まれる

FacebookのShareボタン、Likeボタン、ファンページを利用しているとフト気づく事があります。これら三つのツールはインターネット上から有益な情報のみを抽出するためのフィルターなのだと。そう、インターネットの広大な砂漠から、あなたの友人が探し出してきてくれた「お宝」だけが表示される仕組みなんですね。

あなたが、スパムメールを見て「Like」と押すでしょうか?答えは「No」でしょう。
みず知らずの他人の私的な日記を読んで「ファン」になりたいと思うでしょうか?そんな気にさせる日記もあるに違い無いでしょう。しかし、残念ながら恐らく大半の場合「No」でしょう。

これは、私の友人とも共有したい!と感じる瞬間、インターネットをさまよっていて、ちょっとした小さな奇跡の連続で「お宝」に辿りついた時に、「Like」を押したくなり、「ファン」になりたいと思うのでは無いでしょうか。

この行為が意味するもの、Googleはあなたが広大な砂漠の中から、小さな宝石を探し出すために、宝石のありそうな場所を提示してくれます。Facebookは誰かが探し出した「小さな宝石」をあなたに渡してくれます。

あなたは、どちらが良いですか?そして、広告を掲載するとしたらどちらに広告費を払いたいと思いますか?

今、広大なウェブという名の砂漠から、Facebookという名の宝の山を集めたオアシスが誕生しようとしています。

ウェブのためのインターネットから、情報ハイウェイとしてのインターネットへ

現在のインターネットの利用方法と言えば、PCやモバイル端末からウェブ上のコンテンツを取得利用方法が大半です。言ってみればインターネット=ウェブと考えても過言では無いでしょう。現在のウェブはGoogleが収益力、技術力で覇権を握っていますが、上述したように、有益な情報はウェブの一部であるFacebookに集約され、ウェブはどんどん砂漠化していくのでは無いかと思います。

Likeボタン等で、砂漠化していくウェブの中で、Googleはこう考えるでしょう。「我々の検索エンジン技術による検索結果に対するフリーライドだ」と。

砂漠化していくウェブの中で、インターネットは更に姿を変えていく事になるでしょう。これからのインターネットはウェブだけの物では無く、家庭の電力状況を把握するためのスマートメータのためのインフラ、情報家電同士の遠隔コントロールのためのインフラ、遠隔医療のためのインフラ、電気自動車から発生する移動距離、燃費等の情報を伝えるためのインフラ。温度や湿度を伝えるためのセンサーのためのインフラ。

日常生活の中のありとあらゆる物がIP化され、そこから発生する情報がインターネットを横断する事になるでしょう。
インターネットの世界で覇者になるために必要な事は、大量のトラフィックを集める力がある事です。

ウェブの世界の覇者は、情報ハイウェイ時代のインターネットの覇者で居続ける事は出来るでしょうか?
誰が覇者になるかはわかりません。ただ一つ言える事は、スマートメータも情報家電もセンサーも、きっとGoogleにはアクセスしないという事です。

ウェブの外に活路を切り開こうとするGoogle

Googleは近年ウェブの世界から、しきりに外の世界に出ようと挑戦を続けています。その試みの中で最も成功を収めているのはAndroidです。Androidの普及は将来のモバイル広告から多額の利益を産み出すようになるでしょう。

米国では、ブロードバンド接続サービスの提供にも試験的ではありますが乗り出しています。

今年の冬には、Youyube等も見ることが出来る、Google TVもお茶の間に登場します。
更にGoogleは家庭の中の電気の周波数も把握し、各家庭でどのような製品や電気の使い方を把握ようと挑戦しています。

これらの「ウェブの外」での新規事業は、成功すればGoogleの更なる飛躍に貢献する事になるでしょう。しかし、Googleのサービスで検索広告以上にヒットしたサービスは今の所存在していません。大半が失敗していると言われています。

もし、Googleがこれらの新規領域を開拓出来なかったら?広大なウェブという砂漠の中から、宝物を探しすための地図を提供する存在に成り下がり、Facebookに広告収入を持っていかれるような事態になるとしたら?

今から5年前、FacebookがGoogleを脅かすような存在になるなんて誰が想像したでしょう?今から5年前、絶好調だったYahooが検索エンジンにgoogleを採用すると誰が想像したでしょう?

Dog Yearと呼ばれるインターネットの世界では5年という歳月の中で、今の私達に想像もつかない事が起こります。今から5年後の2015年。ウェブの世界の覇者は誰が君臨しているのでしょうね。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。