一年続けた有料メールマガジン終了のお知らせ。一年間続けて感じたこと

本日、最後のメールマガジンを発行し、一年間続いたメールマガジン、全52通をもって終了することにしました。最後まで購読頂いた82名の方には心よりお礼申し上げます。

なぜ止めるのか?

世間では今年半ばから大手メディアも有料メルマガを開始しちょっとしたブームが生まれています。この流れに便乗し続けるのも悪くはありませんが、単純に時間や知名度とのトレードオフです。

メールマガジンを始めた2012年1月1日時点では、私には「連載」がありませんでした。しかし、2012年に入りIT系を中心としたメディアで「連載」を持たせて頂くことが出来るようになりました。商業媒体と有料メルマガの執筆、文章を書くことが本業では無い私にとってかなりの作業ボリュームとなりました。

平均して毎月8本、ピーク時には15本位の記事を書いていました。そのうちメルマガは4~5本を占めるわけですからかなりの負荷がかかっていました。ここで、凄い悩みが続きました。「このニュース面白い!」と感じて一番先に書けるのはメルマガなのですが、その面白いと感じたことを伝えられる範囲は100名にも満たないのです。

自分は何のために文章を書いてるのだろう?誰に何を伝えたいのだろう?という葛藤が常にありました。メルマガという仕組みは収益性は高く文章量等に比較して他媒体に寄稿するよりずっと収益力はあります。ですから、文字単価という意味ではメルマガは決して悪くありませんでした。悩んだ結果、自分が文章を書く意味は「そこから得る対価では無く、より多くの人に伝えるため」だと理解するようになりました。

私は本業がある身ですから、文で生活費を稼ぐ必要はありません。自分が書く文章をより多くの人に見てもらえる場で書くための時間を多くしたい、というのが中止する理由です。

収益性の高いメルマガの作り方

私のメルマガ運営は収益性は非常に高かったと思います。間にプラットフォームが入っておりませんので。そもそもクラウドの発達した今、なぜメルマガ運営にプラットフォームを利用する必要があるのかわかりません。

 ■準備する物
 この四つがあれば誰でもメルマガは開始出来ます。
  1) メルマガ会員募集ページ
  2) メルマガ用Gmailアカウント
  3) メルマガ用Gmail メーリングリスト
  4) Paypalアカウント

 ■メルマガを運用する
  1) Gmailにメーリングリストを作成する
    Gmailの「連絡先」で「グループを作成」すれば、それがメーリングリストとして利用出来ます。
    500名まで登録可能です。

  2) メルマガ会員からの申し込みを受けつける
    ブログ等の告知ページから申し込み出来るようにします。

  3) Paypalの入金状況を確認する
    Paypalで入金の有無を確認します。

  4) メルマガを書く

  5) メルマガを送信する
    下記の内容でメルマガを送信する
    Title : メールマガジンの名称
    To : に購読者の返信用のアドレス(自分のメールアドレス)
    Bcc : メルマガ購読者のグループを記入
    本文 : メルマガ本文

  6) 送信メール到着確認を行う
    gmailから送信した場合には、初めは迷惑メールフォルダに格納されることもあるので、メールが届いたか確認する。

  他にも案内文など細かい作業はありますが、基本的にはこのルーチンを毎月繰り返すだけです。Gmailのメーリングリスト機能を使えば500名まで一斉配信可能ですから、大半の個人が運営するメルマガであればこの規模を超えることはありません。超えたとしても登録時に違うグループを利用すれば良いだけです。

  この方法でメルマガを運営すれば、Paypalに払う手数料のみとなりますので、9割近くが自分の収入となります。

有料メルマガの魅力と怖さ

 有料メルマガの魅力は何と言っても「自分の一番のファンが読書」という安心感でしょう。大量に宣伝をして買って貰った書籍や、雑誌の一記事と違って「その著者本人のファン」が明らかに読書となるわけです。ですから、売れ筋な話よりは、自分の書きたいことを素直に書ける場というのは、何よりの魅力だと思います。

 また、「こう思うんだけど」と頭の中で整理出来ていない情報を書いても批判されない点です(勿論推測であることは記載しますが)。実はウェブの世界はブログレベルであっても、何時どんな所から批判や中傷にさらされるかもしれないことを気にして書かないといけない「窮屈な世界」になってしまっているので、「僕はこう思うんだけど、みなさんどう思いますか?」という素朴な疑問のシェアをしづらいと感じる時があるのです。そんな素朴な問いかけを自分に好意を持ってくれている人達だから安心して打ち明けることの出来る空間という特殊性はありました。

 しかし、一方で怖い面もあります。「好意に甘やかされる」のです。一人の方からこんな申告がありました。「6月以降メールが届いてないのですが、ひょっとしたら休刊したのでしょうか?」と。調べた所、この方は6月以降も入金してくださっていました。しかし、5月にPaypalで支払いキャンセルが発生してしまったていたので、私がメーリングリストからその人の宛先を外してしまい、それ以降、入金があってもメーリングリストに追加出来ていなかったという、私のミスが原因でした。原因判明後経緯を説明し、未配信だったメールを全て送付させていただきましたが、特にお怒りになることもなく、むしろ先方から「気にしないでください」とまで言われる始末。明らかにこちらのミスだったのですが。

 よく、有料メルマガでは数ヶ月配信していないのに続いてるメルマガがあると聞きます。恐らくはこういう「ファン心理」を利用し「初めに会員にさえしてしまえば、解約しないだろう」という企みがあるのだと思います。残念なことにその企みは、成功するように思います。

ウェブでお金を稼ぐ土壌が出来てきている

 私はこれで有料メルマガを一旦終了しますが、ウェブでお金を稼ぐ土壌が出来てきていると実感しました。生活費を稼ぐのは相変わらず大変だと思いますが、毎月五万円程度なら「夢」のような話では無くなってきたなと思います。

 自分の給料を五万円増やすことは難しいですが、ウェブの力で五万円稼ぐのはそんなに特殊な才能が必要な時代では無くなりつつあります。今回メルマガを一年間継続して一番良かったことは、自分でマーケティングして、企画を立てて、集客して、結果を出すという一連のプロセスを学べたことかもしれません。

 不安定な時代だからこそ、自分で収入を産み出す経験を積むための勉強と考えれば、有料メルマガは手軽に「起業家気分」を味わうには良い勉強になるかもしれませんね。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。