Avaya VPN不要のSBCによるBYODソリューションを発表

日本アバイア株式会社は2013年2月8日、モバイルコラボレーションの導入を容易にする新たなライセンス体系「Avaya Aura Suite Licensing」を発表した。3月4日より提供を開始する。

Avaya Aura Suite Licensing

Avaya Aura Suite LicensingにはEssential Suite、Mobility Suite、Collaboration Suiteの三つのスイートが用意されている。従来製品などと比較して最大40%コストを削減出来るという。

Avaya_Aura Suite

・Essential Suite
SIPベースの音声コラボレーションを実現する。IP-PBXやSIPサーバ、プレゼンスサーバが含まれている。企業における内線電話システムなどを構築する場合にはこのスイーツが必要になる。デスクトップPCを中心とした基本パッケージ。Microsoft Lync との連携が可能でLyncを用いたシステムでの引き合いが増えているという。
価格は225ドル/ユーザから。

・Mobility Suite
セキュアなBYODを支援する。SBCによるVPNレスなリモート環境やロールベースのユーザ認証ソリューション、スマートフォン用ソフトフォン等が含まれている。このスイートを利用してWiFi環境でiPhoneを「内線電話」にするといった導入事例が既に登場している。

SBCとは簡単に言ってしまえば「高度なFirewall」のことだ。FirewallはHTTPなどの特定通信ポートを利用するプロトコルを制御することは得意だが、SIPやVoIPなどのようにダイナミックにポートを変更する通信を処理するのは苦手だった。こういったダイナミックにポートが変化する通信を制御するのがSBCであり、SIPやVoIPの世界では昔から利用されてきた技術である。

このSBCを利用することでクライアント側にVPNソフトが無くても、通過させるトラフィック、拒否するトラフィックなどを従来のFirewallより柔軟なポリシーを適用することが出来る。利用者にとってはVPN接続の設定が不要になる利点、企業側にはVPN装置が不要になる利点がある。

また、SIPを使った音声通信を保護することが出来る。インターネット越しの信頼されていない通信路を使った音声通話の秘匿性を高めることが出来る。

このライセンスにはEssential Suiteの機能も含まれる。
価格は325ドル/ユーザから。

・Collaboration Suite
ビデオ会議を可能にする。買収したRADVISION製Scopiaを利用したリッチなビデオ会議が可能になる。ここ最近のトレンドとしてタブレット端末とScopiaを利用した無人店舗、高度な問い合わせに対応する「コンシェルジュ」サービスとしてニーズが高まっているという。このライセンスにはEssential Suite、Mobility Suiteの機能も含まれる。
価格は525ドル/ユーザから。

モバイルコラボレーションのグローバルリーダ

音声ソリューション市場では非常に有名なアバイアだが、音声通信に馴染みが無い方のために少しアバイアについて説明しよう。

アバイアの高い技術力はオリンピックやワールドカップといった100万人以上が動員される世界的なイベントで採用され評価されている。時にはボランティアスタッフだけでも一万人近くになる大規模なイベントでアバイアのIPによる音声コラボレーションは無くてはならないものになっている。

IDCの調査によるとアバイアはモバイルコラボレーション市場でのグローバルリーダ。iPhone、Androidは勿論、BlackBerry や、Nokia Symbianといった幅広いデバイスのサポートが可能であること、リアルタイムビデオソリューション、ユニファイドコミュニケーションといった、次世代のモバイルを活用したエンタープライズコミュニケーションを可能にするソリューションが高く評価されている。

IDC MarketScape

同社はこのモバイルソリューションを「オープン」「セキュア」「シンプル」の三つのキーワードで更に強化する。

・オープン
「Avaya Aura」はSIPベースのオープンなコミュニケーションプラットフォーム。Avaya AuraにはSDKが含まれており、サードパーティやSIerがAvaya Auraの各コンポーネントの機能を拡張可能。例えばFacebookやTwitterのAPI等と連携することも可能だ。

・セキュア
AvayaはVPNの代わりにSBC(Session Border Controller)を利用するBYODソリューションを提供する。

・シンプル
あらゆる面で「シンプル」を目指す。製品の価値がシンプルに伝わること、操作がシンプルであること、購入や管理がシンプルであること。今回のAvaya Aura Suite Licensingでも価格体系や複雑だったコンポーネート郡を整理した。



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プロフィール

大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。