幻となった「マンメディアの可能性と課題」で話そうと思っていたこと #SMWTOK

ソーシャルメディアウィークソーシャルメディアウィーク「マンメディアの可能性と課題」は先刻案内させて頂いたとおり中止となりました。

私は講演前には事前に考えを整理するのですが、せっかくまとめた草案であり「ソーシャルメディア」を考える一週間ですから、同じように企業人としてソーシャルメディアを考えている方々に少しでも参考になればと思い公開させて頂きます。

※21日の「情報を食べる蜘蛛」は予定通り開催されますので、ご来場お待ちしております。

本セッションでの私の立ち位置

 サラリーマンとして自社のプレゼンスを向上させるのが目的。個人的にはSIerという業種がコンサル会社のようにビジョンを語る役割を担えるように「受託」だけを行っているというイメージを変えたいと思っています。ですから、組織に属している発言に制約のある個人から見たソーシャルメディアの可能性と課題についてお話したいと思います。

可能性を感じる部分

・クリエイティブな能力のある人には副業レベルの収入を得ることは可能
 しかし、生活費を賄えるレベルは極少数。

・社外の人と繋がりやすくなった
 メディアの方、投資家の方、研究者の方、など従来お話を聞くことが難しかったような人たちの距離が縮まりました。こちらから問い合わせる時もあれば、向こうから来る事もある。様々な視点をもった人との会話から多様な視点を学ぶことが出来る。

課題と感じる部分

・信頼性が低下している
 昔期待されていた、マスメディアは不誠実、ソーシャルメディアは信頼できるといった評価は既に過去のもの。どっちも信頼出来ないけど、マスメディアの方が信頼できるという状況になっているのではないか。

・情報リテラシー
 日本人は気質的にソーシャルメディアに向いている、でも上手く使いこなせない文化だと思う。内向的だし同質性を好む村文化なので、趣味嗜好で繋がるソーシャルメディアは相性が良い。しかし、情報の取捨選択や自分の意見を持つという教育を受けてこなかったので上手く使いこなせないと思う。妄信や思考の代理人を探すようになってしまう人が少なくないように思う。

・本来ピックアップされるべき人に光があたっていない。
 発信力を持っているのは「時間に融通」がある人が多いのではないか。普通のサラリーマンが四六時中呟いたり、毎日ブログを書くというのはかなり厳しい。自然とソーシャルメディアで目立つ人は時間に余裕のあるノマドの人が多いのではないか。すると自然とソーシャルメディア上にはサラリーマンには理解し難い言説が目立つようになっているように思う。
 そこでマスメディアの人があまり発言はないがキラリと光るコメントをするような人をキュレーションする場などを作るべきと思うが、大抵PVを狙った奇抜な発言をする人ばかりをピックアップする。

今後の展開

・メディアと個人のオピニオンの情報から企業として有用な情報を収集するのは困難。効率を考えれば個人がソーシャルで発信する情報は大半の企業で参考にされないように思う。

・有用な情報、信頼出来る情報は企業の中に多数蓄積される。企業が情報収集する能力を高めていくのではないか。
 マスメディア、ソーシャルメディアというより「会社の中の情報」が一番信頼できると思う。

・大企業ほど自社媒体をソーシャル上にリンクし、自らが顧客と直接繋がるようになっていく。最近というわけでもないが、グーグル、ディズニー、シスコなど外資系IT企業では社員ブログが「情報ソース」となり、ニュースメディアから参照される「メディア」になっている。

・私自身もメディアでは無く、企業にプレスとして呼ばれることが増えてきた。これも外資系だが外資系はマスメディアを利用したトップダウンアプローチ、ソーシャルメディアを活用したボトムアップアプローチを上手に使い分けている。

・メディア側も著名な企業の社員をライターとして使う傾向がある。原稿料が無料で企業側のチェックが入った専門性が高く、質の高い記事を提供されるから。但しこれが出来るのはブランド力のある媒体のみ。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。