MWC2013 グローバルにM2Mパートナを求めるドコモ

国内キャリアとして唯一今年のMWCに参加しているドコモ。国内ではiPhone製品の取り扱いに関する報道が目立ち「土管屋」(実際はそうではないのだが)の印象をもたれがちだが、MWCの同社のブースでは「脱土管施策」をアピールしていた。

dマーケットブースには終始人だかりが出来ており、キャリアが展開する「対アマゾン戦略」に高い期待が集まっていたようだ。

グローバルM2Mプラットフォームの地位を狙うドコモ

MWCという世界各国のメディアやパートナが集う場所はグローバルエンタープライズに対して取り組みを伝える絶好の機会。そのような舞台で今回のMWCでドコモが最も強くアピールしていたのはグローバルM2Mプラットフォームとしての同社の優位性だった。
M2M-1

M2Mプラットフォームを推進する背景にはM2M市場の拡大への期待もあるが、単純に通信回線を提供する土管ビジネスではM2Mは「利益」の低いビジネスという課題が存在するからだ。

ドコモの試算によるとモバイルハンドセット一台あたりのARPUは$15であるのに対して、M2Mでは一台あたりのARPUが$5になるという。今後の増加台数は飽和状態にあるモバイルハンドセットよりM2M機器の方が拡大することは容易に想像がつくが、モバイルオペレータにとっては、増加する端末とそれを支える通信インフラのコストを低減させることと、ARPUを拡大させることが大きな課題となっている。
M2M-ARPU

キャリアにとってはM2MのARPU向上という課題があるのに対して、M2Mをビジネスで活用したいと考えるグローバルエンタープライズにとってはサイロ型のアーキテクチャ、国際ローミング等の課題があるという。例えばアマゾンのキンドルのようにグローバルで展開されるデバイスの場合、日本や中国、欧州などの各キャリアとの個別交渉を行わなければならない。

こういった問題を解決するために、ドコモのM2MプラットフォームはAT&Tなどの世界のキャリアと提携し45ヵ国以上でM2Mを提供可能だという。
M2M-Country

既にドコモのM2Mプラットフォームを利用するパートナはアマゾンや、ソニー等を含め200社以上に達しているという。
M2M-Customer

ドコモM2Mマルチオペレータアライアンスを締結すると下記のメリットが提供されることを強調し、グローバルにパートナを呼びかけていた。
 1) Local Support
 2) One Contract & One Billing support
 3) Technical collabolation framework



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。