MWC2013 SDNはむしろチャンス。エリクソンの考えるSDN

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今回のMWCでエリクソンがキャリア向けSDN構想を発表。SDNというキーワードでは国内ではDCの話題が中心だがエリクソンの構想はモバイルオペレータを視野に入れている点が大きな特徴だ。

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それだけでなく、2012年10月に欧州の標準化団体「ETSI」が検討を開始した、モバイル網の仮想化「NFV(Network Function Virtulaization)」の概念も全体像に取り入れている。エリクソンの考えるSDNとは「プログラマブルネットワーク」であり、NFVはSDNというパズルのピースの一部と考えている。

SDNはエリクソンにとって脅威ではなくチャンス

SDNのコンセプトについて幾つかエリクソンに確認したが、中でも興味深かった点は、「SDNはビジネスチャンス」と自信を持って回答してくれた点だ。大手のNWベンダーや国内のSDNイベントでは、SDN化することによってNW機器はコモディティ化しビジネスがシュリンクすると考えているメーカは少なくない。

しかし、エリクソンは全く異なる視点を持っていた。エリクソンのR&Dの90%はソフトウェア開発への投資であり、ハードを販売しているように見えて実はソフトウェアを売っているのだ。SDNの道筋の向こう側には、今よりインテリジェンスな機能がキャリア網に追加されていくということであり「より多くのソフトウェア」が必要になることを意味している。例えばセッション単位でのDPIの導入、分析ソフトの導入などSDN化することで多数のアプリケーションがNFVとして「ソフト」で提供されるようになる。

エリクソンの強みは卓越したソフトウェア開発能力でありSDNは同社にとって「大きなチャンス」なのだという。SDNの時代に向けて大手のネットワークベンダーがコモディティ化を避けるために様々な予防線を張り巡らせるなか「むしろチャンス」と言ってのけるエリクソンにはキャリアグレードSDNを牽引するリーダの風格を感じた。



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    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。