NFV ホワイトペーパ和訳 応用分野とユースケース

本文書はNetwork Functions Virtualisation – Introductory White Paperの応用分野とユースケースを翻訳した物だ。内容の精度について保証するものでは無いので注意頂きたい。※

応用分野とユースケース

Network Functions Virtualizationは、移動系、固定系ネットワークの、どのようなデータプレーン・パケット処理やコントロールプレーンにも使用することができる。将来的には、下記のような例に使用できるであろう。(順不同)

  • スイッチ・エレメント:BNG、CG-NAT、Router
  • 移動系ネットワーク・ノード:HLR/HSS、MME、SGSN、GGSN/PDN-GW、RNC、Node B、eNode B
  • ホーム・ルータ上の機能とセット・トップ・ボックスによって、仮想化されたホーム環境を構築
  • トンネリング・ゲートウェイ・エレメント:IPSec/SSL VPN gateway
  • トンネル解析:DPI, QoE 測定
  • サービス保障、SLA監視、テスト、診断
  • NGNシグナリング:SBC、IMS
  • 集中型ネットワーク規模機能:AAA サーバ、ポリシー制御と、課金プラットフォーム
  • アプリケーションレベルの最適化:CDN、キャッシュサーバ、負荷分散装置、アプリケーション・アクセラレーター
  • セキュリティ機能:ファイアーウォール、ウィルス・スキャナー、侵入検知システムs、スパム・プロテクション

仮想化によって最も利益が得られるネットワーク機能がなんなのかを見極めるのには、さらに研究が必要である。著者が興味を抱いているユースケースは、以下の通りである。(順不同)

  • ソフトウェアベースのDPIは、高度なトラフィックアナリシスと多方向レポートを提供し、市販のハードウェアを使って、実際のラインレートを可能にする。ソフトウェアベースDPIをネットワーク上に配置することで、単なる構築、更新、テスト、負荷解消のためのスケーリングだけではなく、解析の性能を向上させる。
  • IPノードの構築、サポート - 例えば、限定するわけではないが、標準的なハイエンドサーバ上での、CG-NATやBRAS。必要になった時に、効率的なハードウェアのリユースが行える。
  • 顧客サイト(ホーム環境から、スモール・ブランチ・オフィス、大企業)での占有ハードウェアを必要とするサービスや機能の仮想化。限定しないが、ファイアーウォール、ウェブセキュリティ、IPS/IDS、WANアクセラレーション、最適化、そして、ルータ機能。ルータ、ハブ、セット・トップ・ボックスを含めたホーム環境の仮想化によって、簡単に、かつ、シームレスなIPv6への移行が行えるだろう。エネルギー消費を減らし、ハードウェア更新の繰り返しを避けながら、ブロードバンド・アプリケーションやサービスの進化を迎えられるのである。
  • Content Distribution Networks (CDN)の仮想化は、当初はContent Delivery Serviceの拡張やスケーリングをもっと簡単に行うということにあった。ハードウェアを最大限にリユースすることを目的としていた。PoPの中で、必要に応じて、他のService Delivery Applications (例えば、ウェブアプリケーション) のインストールが行えるからである。また、CDNの仮想化によって、CDNプロバイダのようなビジネスパートナーから、CDNサービスをホスティングすることができるようになるのである。
  • 移動系コアネットワークの仮想化は、より効率的な生産環境をターゲットとし、通信事業者が増大し続けるトラフィックの要求に対処できるようにした。さらに、より良いリソース利用(エネルギーの節約を含む)が行えるようになり、より柔軟なネットワーク管理(ノードのアップグレードのためにハードウェアを換える必要がない)、ハードウェアの統合、容易なマルチテナント・サポート、迅速な新規サービスの設定が行えるようになった。移動系ネットワークでのNetwork Functions Virtualizationは、特定のサービスに合わせたコアネットワークの構築にも使うことができる。例えば、マシン対マシンの通信(M2M)。
  • クラウドと企業ネットワークの統合によって、オンデマンドサービスが可能となり、顧客法人や通信事業者に資本効率をもたらしている。
  • Hybridのfibre-DSLノードは、ストリートキャビネットの中の外部ネットワークに置いてある。地中、そして、電柱に。これらのノードは、非常に電力消費量が低く、メンテナンスの必要がほぼないので、経済的である。仮想化によって、リモートサイトのハードウェアの複雑さが減り、サービスが新しくなるにつれて、エネルギーが節約され、将来的にも続くことになる。共通のプラットフォーム上で、主要機能が仮想化すれば、これらのリモートサイトによって、より経済的に固定系無線系アクセスが提供される。
  • Network Functions Virtualizationによって、効率的な生産環境が提供され、異なるアプリケーション、ユーザ、テナントに共通に使用できるようになり、バージョンが違うネットワーク・サービスや、異なるネットワーク・サービスの共存をサポートする。(テストバージョンやベータバージョンを含む)

★NFV関連のドキュメント★
 ・1.Executive Summary
 ・2.イントロダクション
 ・3.応用分野とユースケース



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。