差が付きはじめた携帯三社のソーシャル評判

ここ最近トラブルの続いているKDDI。今日も朝から最大56万人のLTEユーザに通信障害が発生している。

こういった状況にユーザはどう考えているのだろうかとauのFacebookページを覗いてみると随分荒れているようだった。一部を抜粋すると辛辣なコメントが並んでいる。

「芸能人を使ったくだらないCMを止めて設備投資に使って下さい。」
「設備機器は信頼性のあるものを使ってください。安さや政治力で選ばないで欲しい。」
「繋がるau、顧客第一のauはどこへ行ってしまったのか・・・。正直CMに金掛ける位なら、通信網の整備に使って貰いたい。」

間近四件の投稿が通信障害だから荒れるのも仕方無いが、他の製品紹介の投稿等にもユーザ感情が飛び火し、ここ最近の投稿にはどの投稿にも満遍なくネガティブなコメントが書き込まれている。

auのFacebookページのファンの数は現在約91万人。100万人近いユーザにネガティブなコメントが閲覧されている可能性がある。

ドコモも批判的なコメントが多い

ふと気になってドコモのFacebookページを覗いてみたが、こちらも批判的なコメントが散見される。特にドコモの場合には「iPhoneを出して欲しい」といった声や、Galaxyに対してネットの一部にある「反韓感情」を持った人から批判コメントが寄席られているようだ。

ちなみにドコモのファン数は26万人。

好感度の高いソフトバンク

2chではパッシングの象徴だったソフトバンクだが、Facebookページでは好意的なコメントが目についた。(運用でネガティブなコメントを削除している可能性はあるが)ソフトバンクのファン数は96万人。携帯三社の中では最も多い。

三社の投稿内容の違い

好意的なコメントの多いソフトバンクだが、投稿内容を見ていると好意的なコメントがつくのもうなずける。ソフトバンクの製品紹介も時折投稿入っているが、社員の素顔や、「玉こんにゃくで作ったお父さん」のようなユーモアのある写真、プレゼントなど、ユーザが読んでて楽しい、あるいはメリットのある投稿が多く、こういった投稿を見て反応しようとすると、自然とポジティブな投稿になるように思う。

反面、auは障害報告が続いてしまっているのは仕方無い面もあるが、告知が目に付く。ドコモも同様に告知が多くあまり読んでいて面白いと感じる投稿は少ない。

投稿内容の違いだけでは無いだろうが、ソフトバンクは他の二社とは少し異なる「空気」を感じるFacebookページとなっている。こうなった結果には単純に投稿内容だけではなく、トップのソーシャルメディア上での「プレゼンス」も影響しているのではないだろうか。

孫正義氏がソーシャルメディアを開始したのが2009年。日本人フォロワー数二位として人気を集めている。一見「お遊び」のように見えた経営トップのソーシャルメディアでの「人気」は、ジワジワと「空気」を作り出し、現在の携帯三社のFacebookページの状況を作り出しているとは考えられないだろうか。各キャリアのFacebookページファン数は、ソフトバンクが96万人、auが91万人、ドコモが26万人。若年層へのリーチと考えると決して少ないとは言えない数値になっている。

「見過ごされがち」なソーシャルメディア上の「デジタルアドボカシー」だが、筆者の目には「ファン」を大切にしてきたソフトバンクと、そうでなかった二社の差が着実についてきているように感じている。このままの流れが続けば「顧客獲得コスト」にジワジワとしかし、確実に影響を与えていくことになるだろう。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。