スマートデバイスのシェア争いは、マーケティング競争のフェーズへ

NTTドコモが自社で取り扱う製品を三グループに分類し、それぞれ補助金の額に差を付けており、ソニーとサムスンをツートップとして位置づけ他社製品より販売戦略で優遇措置をとっている。これがきっかけでパナソニックはドコモへの端末供給を今冬以降見送る方向で検討に入った

Androidスマートフォンの品質とデザインが向上してきたこともあり、iPhoneが頭一つ飛びぬけていた一昔前の状況とは異なりスマートデバイスの機能やデザインでの差別化が難しくなってきている。このためスマートデバイスの販売には「補助金」がものを言うようになってきている。

ABIリサーチのレポートによると、米国市場におけるスマートフォンに支払われる補助金平均割合は、サムスン84%、HTC80%、アップル74%となっている。さらにサムスンの補助金の絶対額は平均的なアップル製品より$110高いという。

US Handset Subsidy Price Ratios

この事象に対して、シニア・プラクティス・ディレクターのニック・スペンサーは、「スマートデバイスの競争はイノベーションとバリューを競ったフェーズから、価格とマーケティング・エグゼキューションを競う新たなフェーズへ入っている。サムスンのスケールやサプライチェーンの優秀さは市場に価格下落圧力を加えることで、サムスンが市場シェアを獲得することを許している。」と述べる。

「良い製品を作れば売れる」そんな時代は遠い過去のものになり、「良い製品が売れる仕組みを作った」企業が勝つ、マーケティングの重要性は今後ますます高まりそうだ。※とはいえサムスンも販売数低下に苦しんでおり、優れたマーケティング能力があっても「市場の飽和」に勝つことはなかなか難しいようだ。



この記事のタグ: , , ,


関連する記事

  • ザ・アドテクノロジー 現代広告に携わる全ての人の教科書として

  • 格安SIM時代には「情報ダイエット」が大切

  • 月額2100円で使えるリア充スマホ「PANDA」

  • サムスン、未来のスマートフォンのコンセプトを公開

  • 総務省 「スマートフォン安心安全強化戦略」(案)に対する意見募集

  • WWDC 2013で感じたアップル下落の兆候

  • Nexus7購入で感じた万能だけど中途半端なファブレット市場

  • 「文字を読む」ブログから、「見てタッチする」ブログへ

  • グーグル、データ通信料不要の「フリーゾーン」をフィリピンで提供開始。非インターネットユーザの獲得狙う

  • Gmailのフィルター設定を利用してスマホのバッテリーを長持ちさせる


  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。