なぜか日本だけグーグルグラスが四月発売ということで盛り上がる

なぜか、日本だけグーグルグラスが四月に発売されるということで話題になっている。IT系メディア大手のギズモードを筆頭に、多くのメディアがこの話題を報じている。

しかし、私の知る限りグーグルは「米国での発売日や価格」もコミットしていない。普段からウェアラブルコンピュータの動向を追っていた人間にとってはまさにこのニュースは寝耳に水だっただろう。私も思わずグーグルで勤める友人にも聞いてみたが、そんな話はまだ話せる段階にはなっていないというし、では、今米国で開催されているCESでそんな話題が出たのかと思ったが、そういう状況でも無いらしい(今後出るかもしれないが)。

米国の幾つかのIT系メディアが噂レベルということで報道していたりするが、大手ニュースサイトでは取り扱っておらず「裏」が取れていないのではないかと推測される。

しかも、ギズモードなどの記事は「並行輸入代行のお知らせ」でしかない。にも関わらず、ギズモードの記事を読んだ人の中には「ゲッコー・アンド・カンパニー」をグーグルグラスの正規取扱店と誤解している人もいるようだ。並行輸入代行というのは「海外で発売されているものを輸入するお手伝い」をするだけであり、グーグルグラスの正規取扱店でもなんでもない。購入後のサポートなどは全て「自己責任」となる。

ちなみに、このゲッコー・アンド・カンパニーという会社、検索すると色々な「噂」が出てくる。過去にも発売決定前の製品をプレスし疑問に感じるブロガーもいたようだ。
 ・【またお前か】アストンマーチンEV発表【ゲッコー、レッドスター、DMC】

発表したなら実車があって言ってることなら解るが、実車もないで良くそんなことがいえるなと。
ちなみに、このゲッコー、レッドスター、DMCジャパンの代表である「松川政裕」なる人物、調べてみるととんでもない人間であることが判明した。

2000年初頭に、カモンクリエイティブの名前でソニーのパソコンVAIOをYahoo!オークションで販売を行うが、在庫もないのに(このおかげで在庫のない商品の販売は原則として出来なくなった)発注と代金を受けて、せしめた代金で商品を購入・配送する自転車操業、いわゆる「チャリンカー」のはしりで、商品が届かない、キャンセルしても返金されないトラブルなどが頻発する。

そして、このVAIOの件だろうか、同社のサイトにはこんなメモまである。

商品仕入れ代金
法人
A社  200万 終了
B社  残10万
C社  残700万
D社  残700万
個人
返金状況と対象者名の略名 (平成23年7月20日更新)
返金お待ちいただいている方(返金順番に敬称略 返金したら削除してます)

果たしてゲッコー・アンド・カンパニー社に対してグーグルから何か特別な打診でもあったのだろうか?このような話題性のあるニュースにも関わらず報道したメディアは「何らかの裏づけ」はあったのだろうか?このような話題性のあるニュースで、しかも発売日と価格は重大なニュースだ。そんなニュースが裏づけの無いまま公開されてしまう。ますます読み手側に「リテラシー」が求められる時代になっているようだ。



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  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。