信頼を築く人との付き合い方

本連載では、ソーシャルメディアで如何に「親しまれる人になるか」を、儒教の祖でもある孔子の「論語」に基づいて解説します。今回はパーソナルブランディングを考える上で非常に大切な「信頼を築く人との付き合い方」について、参考になる論語を紹介します。

■[衛霊公第十五の二十二より] 信頼を築く人との付き合い方

子曰わく、君子は矜にして争わず、群して党せず。

訳文
 人格者は厳格だが言い争ったりはしない。広く交際するが徒党を組んだりしない。

孔子は人格者とは、誇りを持ち、厳格であるが、常に自分の主張を突き通すことはなく、言い争うようなことはしない。また、幅広い交友関係を築くが、徒党を組んだり、派閥を組むような事はしない。自らの意思を持ち、決して人に流されるような事はないと説きます。

■ソーシャルメディアは自由な空間。しかし、自分の主張だけを押し通しては人望は得られない
ソーシャルメディアの特徴として「誰でも、自由に発言が出来る」という物があります。この特性によって、誰でも情報発信者になることが出来ます。しかし、その自由さ故に、自分の主張を頑なに曲げない人もいるでしょう。そう、何しろ単なる「呟き」なのですから、自由に発言し、誰かと意見がぶつかっても曲げる必要は無いかもしれません。

確かにその通りかもしれません。しかし、ソーシャルメディアでパーソナルブランディングを考えるなら、少し考え方を変えるだけで、周囲の信頼を得ることが出来ます。

ソーシャルメディア上のあなたの発言に対して、意見の対立が起きることがあるかもしれません。その時はまずは反論したい気持ちをグッと堪えて、相手の主張に耳を傾けてみましょう。相手の主張を十分に引き出した上で、改めてあなたの主張との差異について議論するようにしましょう。

こうすることで、相手はあなたが主張を聞いてくれた事に対して、敬意を感じ、こちらの主張に対しても聞く耳を持ってくれるようになるでしょう。

主張をぶつけあい互いに「言い負かそう」とするのではなく、まず「相手の主張を受け入れる」。その上で改めてあなたの主張も伝える。こうすることで、無駄な争いごとの多くは回避する事が出来るようになるでしょう。

そんな言い争いとは無縁で、順調にソーシャルメディア上で人気を博し、周囲に自分のファンをたくさん持つ人も現れてくるでしょう。しかし、そのファンを束ねて、派閥を作り、数の力によって、自分達と意見の合わない人たちを排除するようなことを行っていては、やがて評判を落とす事に繋がります。

あなたを慕う数多くのファンが出来たなら、それを数の力にするのでは無く、一緒に学び楽しむ「仲間」であり続ければ、あなたの人望はより多くの人に伝わり、更に多くのファンを作ることになるでしょう。

★新刊発売しました★
ソーシャルメディアは単なるツール、大切なのは「あなた自身」。魅力的な自分になるためのブランディング本。
ソーシャルメディア実践の書 ーfacebook・Twitterによるパーソナルブランディングー



この記事のタグ: ,


関連する記事

  • 「変質したセルフブランディング」特集で感じたソーシャルメディアの変化

  • ソーシャルブランディングのための三つの「きく」

  • ディズニーに学ぶ影響力の考え方

  • 企業ページを遥かに凌ぐエンゲージメント率を誇るFacebookの女神達

  • ソーシャルブランディング:目標を実現するための近道。一つ視線を上げて考える

  • ソーシャルブランディング:信頼される対話を実践するための三つのコツ

  • 自分を成長させてくれる「良い友人」。自分の足を引っ張る「悪い友人」の見分け方

  • 世代間を超えて語り合う時に意識すること – 自分より年上の人たちとの付き合い方 -

  • 世代間を超えて語り合う時に意識すること – 自分より若い人たちとの付き合い方 -


  • プロフィール

    大元隆志(おおもと たかし) 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。Yahoo!ニュース講談社 現代ビジネスCNET翔泳社EntepriseZineITmedia マーケティングITイニシアティブ、等、様々なIT系メディアで活躍する。SNSビジネス特集でNHK教育テレビに出演。ソーシャルメディア系イベントしては国内最大級となるソーシャルカンファレンス主催者。著書に「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」「ソーシャルメディア実践の書」、「IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入」がある。所有資格 米国PMI認定PMP、シニアモバイルコンサルタント等。